2017-2018年度 研究概要
当研究室では、最新のCT、MRI、PET等を駆使した多彩な研究を行い、世界に向けてその成果を発信しています。
またキヤノンメディカルシステムズ、日立製作所、富士通研究所、イリノイ工科大学、熊本大学、広島市立大学、広島工業大学、広島大学原爆放射線医科学研究所等の多数の企業、大学とも共同研究を展開しています。
1. 呼吸器画像診断
- 逐次近似画像再構成法 (Model-based IR) による低線量胸部CTの肺がん検診への応用(キヤノンメディカルシステムズ、市立三次中央病院との共同研究)
- Deep-learning neural network convolution (NNC)を用いた超低線量胸部CT画像の修復(イリノイ工科大学との共同研究)
- 人工知能技術に基づく画像の類似性に着目した検索技術の開発とびまん性疾患に対する臨床応用(富士通研究所との共同研究)
- 広島県三次市における低線量肺がんCT検診に関する疫学調査(三次市立中央病院との共同研究)
- 4DCTによる動態解析に基づく肺腫瘍の胸膜癒着・浸潤の検討(広島大学原爆放射線医学研究所腫瘍外科との共同研究)
- PETCTおよび高分解能CTによる肺腫瘍の鑑別(広島市立大学との共同研究)
2. 心血管画像診断
- 逐次近似画像再構成法(Model-based IR)を用いた低線量CTにおける冠動脈石灰化スコアの検討
- 冠動脈CTにおける逐次近似再構成法(Model-based IR)を用いたステント描出能およびステント内再狭窄の診断能に関する検討
- 冠動脈CTにおけるモーションアーチファクトの補正ソフトウェア(Adaptive Motion Correction)の有用性に関する検討
- 植込み型不整脈治療デバイス留置後の冠動脈CTにおけるアーチファクト低減ソフトウェアの有用性に関する検討
3. 腹部骨盤画像診断
- 肝Perfusion CTによる肝腫瘍の予後予測
- high-precision computed diffusion-weighted imaging (hc-DWI)の開発と肝腫瘍診断への応用
- 高分解能EOB造影MRIの開発と臨床応用
- 肝MRIにおけるArterial spin labelingの基礎的検討
- Dual Energy CTによる肝腫瘍の検出能の検討
- DECTにおける細胞外液腔の定量評価法の開発
- MRIにおける肝線維化の定量評価法の開発
- EOB-MRIにおける肝実質のテキスチャ解析による肝障害程度の推定
- 腎管状嚢胞癌と他の腎嚢胞性腫瘍の鑑別に関する多施設研究
- DECT を用いた新たなCT Urography撮像法の開発
- 前立腺MR画像を用いた前立腺生検基準の作成
- 前立腺MR画像の有意癌診断能の向上を目的とした撮影法の開発
4. 中枢神経系、頭頸部画像診断
- 頭部CTにおける逐次近似再構成法(Model-based IR)を用いた急性期脳梗塞の描出能に関する多施設研究
- 逐次近似再構成法による頸部ステント内の内膜新生の描出に関する研究
- DECTによる脳腫瘍の診断に関する研究
5. 小児画像診断
- 逐次近似画像再構成(Model-based IR)を用いた小児腹部CTにおける被ばく低減
- 胎児骨系統疾患におけるMRIによる骨の描出法の開発
- 超音波による血友病の関節病変の診断
- MRIにおけるUltra-short TE sequenceを用いた肺野病変の診断能の検討
6. 骨軟部画像診断
- CT・MRIによる骨髄腫、骨粗しょう症等の骨量・骨構造の定量解析
7. Interventional Radiology (IVR)に関する研究
- 肝癌に対する新しい肝動脈化学塞栓療法(DEB-TACE, B-TACE)に関する研究
- 門脈圧亢進症に対する低侵襲治療の関する研究
- IVR-CTシステムを用いた非血管系IVRの確立を目指した研究
- CFD(computational Fluid Dynamics)を用いたIVR治療の研究
8. 放射線学的検査によるDNA損傷に関する研究
- PNA-FISH法およびγH2AX定量によるCTの被ばくにおけるDNA損傷の解析
- CTにおける撮影管電圧のDNA損傷に対する影響
- 低線量肺がんCT検診におけるX線被ばくのDNA損傷に対する影響の解析
- CTおよびMRI用造影剤によるDNA損傷に関する研究
9. 医用画像工学的研究
- 逐次近似画像再構成(Model-based IR)の画像特性の基礎的研究と診断能の検討(キヤノンメディカルシステムズとの共同研究)
- MRIにおけるTime SLIP法によるflow labeling imagingの臨床応用(キヤノンメディカルシステムズとの共同研究)
- DECTの画像特性に関する研究
- 手術支援のための人体プロジェクションマッピングシステムの開発(広島大学工学部との共同研究)
- Computed Diffusion weighted imaging (cDWI)の画質改善に関する研究(キヤノンメディカルシステムズとの共同研究)
- cDWIによる超高b値画像の生成(キヤノンメディカルシステムズとの共同研究)
提案手法で生成した頭部cDWI (b=4000) 実際に撮影して得た頭部DWI (b=4000)
高画質で病変検出能の高いDWI画像を計算によって生成する。
- 生体内循環モデルを用いたCTおよびMR造影シミュレーション法の開発(根本杏林堂との共同研究)
造影シミュレーションソフトウェア
造影剤の注入量や注入速度、患者の体型などの情報を入力することで、任意のタイミングにおける任意の臓器の造影効果をシミュレーションすることができる。
目標とする臓器の造影効果を指定することで、最適な造影プロトコルを提案する。
- 3Dプリンタを用いたCT画像の画質評価(キヤノンメディカルシステムズとの共同研究)
3Dプリンタで造形した腹部ファントム ファントムを撮影したCT画像
3Dプリンタを利用して機械的なパターンや生体のファントムを造形し、CTで撮影することでCTの画質や再構成法の特性などを評価する。
- DWIによるIVIMの計測(日立製作所との共同研究)
IVIM解析ソフトウェア
Multi-b DWIを利用して臓器の微小灌流を定量化する。